私が競馬を見始めて最初に読んだ教則本?には、調教師とは厩舎の社長であり、マネージメントや営業が主な仕事だ、と書いてありました。
ずっとそういうものだと思ってきましたが、実際には調教に騎乗する方も多くいると栗東トレセンに通うようになって知りました。
ためしに、どの調教師(栗東に限る)が調教に騎乗しているのかまとめてみようと思います。
最初に断っておきますが……
(1)特にオチはなく、馬券の秘策などが隠されているわけでもありません。豆知識程度にどうぞ。
(2)栗東坂路担当の私の主観です。コース担当の方とは意見が違うかもしれません。
(3)乗っているのに、スルーしている場合が多分あります。騎手は基本的に青いヘルメットを着用していますが、調教師のほとんどは助手と同じで黒いヘルメット。言い訳ですが、とても判別しづらいのです。
(4)名前のあとの★は元騎手。
ではいきましょう。申し訳ありませんが、間延びしないよう以下敬称略とさせていただきます。
【ほぼ毎日騎乗】
石橋★、上村★、高橋康★、中内田、畑端★、羽月、安田翔、渡辺★
元騎手が多いですね。
でも、中内田、安田翔の両調教師の騎乗量は相当に多いと思われます。素人目線でも、元騎手と遜色ないほど騎乗技術も高いのが分かります。
渡辺師は期待馬に乗っていることが多い気がします。
【毎日ではないが、乗る】
飯田祐★、池添学、奥村豊、清水久、新谷、高野、武幸★、武英★、千田★、辻野、寺島、長谷川★、
高野師は土日に時計になるところをよく乗っています。競馬開催日なのに凄いですね。
武幸、武英の両調教師はコースで見かけますが、坂路にはなぜかほとんど来ません。
【たまに乗る】
浅見、杉山晴、杉山佳、牧田★
なんと言っても浅見調教師でしょう。5月11日で既に70歳を迎えて22年2月に定年予定ですが、現在も軽く時計になるところを乗られています。最近、坂路で見る頻度が増えている気さえします。感心するばかりです。このコラムを書こうと思ったのも浅見師がきっかけでした。
定年まで乗っていたことでは岩元市三元調教師が有名ですね。あの方は本当に鉄人でした。追い切りもバンバン乗ってましたしね。
私が好きだった沖調教師も、最後まで乗っていました。
【まれに乗る】
大橋、小林、西村、平田、藤岡健、藤原英、松下、村山★
関係ないですが、大橋厩舎は私の大好きな厩舎のひとつです。いい配当の馬がゴロゴロ転がっているんですわ…。初ダートで要注目の厩舎。
【極めてまれ、最近は乗らない】
河内★、中竹★、牧浦、松永幹★
以上です。
現在調教に騎乗していると言ってもいい調教師は32名でした。栗東トレセンが92厩舎なので、およそ3分の1になります。思ったより少ないなというのが個人的な感想です。
現役を退いたばかりの四位元騎手が乗っていないのが意外でした。
これ以外にも、厩舎に研修に来ている技術調教師(開業待ちの調教師)や地方競馬所属の調教師も、競馬ブックではひとまとめで調教師と表記されます。ちょっとややこしいですね。いつもどうすればいいか考えていますが。
こんな感じです。
ね、オチなかったでしょ。
我々調教班の報われない努力と思っていただければ幸いです。
栗東編集局 丹羽崇彰
丹羽崇彰(調教担当)
1989年2月1日生まれ。2013年、キズナがダービーを勝った年にケイバブックに入社。 一応平成生まれなのだが、老け顔のため年相応に見られることはまずない。 競馬との出会いは大学時代のバイト先。元馬乗りの社員さんに誘われて初めて買った有馬記念(ヴィクトワールピサ)で万馬券が当たってしまい、のめり込むように。 普段は栗東坂路の調教や編集作業を担当。週刊誌の新馬紹介のコーナーを担当しているので、新馬の観察に特に熱を入れている。 北海道シリーズが大好き。