春の天皇賞の週から、競馬ブックWEB、スマートで動画配信サービス「TMトーク」がスタートしました(無料、有料のどちらも。YouTubeでも閲覧可能)。新聞屋という特性上、紙面スペースに限りがあり、たとえば、関西ブックのお得意様なら「西村TMのポッツン◎の理由を知りたい~」という感想をお持ちになったことのある方は少なからずいらっしゃるのではないかと思いますが、現状では、個人予想まではなかなか◎○▲…の根拠をお伝えできていません。そういったジレンマを少しでも解消すべく、予想を打った本人が皆様の前に顔をさらし、自分の予想の裏付けをお話ししようという新たな試みです。ところで、この「顔をさらす」という行為は買う側に訴えかけるものがあるようで、以前、勝間和代さんがTV番組で、「本の帯に顔写真を掲載したら売り上げが伸びた」と語っておられました。私自身もユーザーとして思い当たるフシがあり、3、4年ほど前にひどい肌荒れで悩み、ネットサーフィンで敏感肌用の基礎化粧品を探し続けたところ辿り着いたのが、研究者の顔や名前だけでなく、家族構成までを明らかにし、スタッフ数人の顔も載せ、懇々と商品について語っていたある会社の公式サイト。そのすべてに誠意を感じ、即メール。直感通りにアフターケアも実に細やかで、一会員として今現在もとても満足いくサービスを受けています。話はそれましたが、何だかんだといっても、人間関係の基本は「誠意」だということ。渾身の予想を余すところなく語れる機会が増えたのは、トラックマンにとっても喜ばしい限りです(結果が出なきゃ裏目でしょ、という突っ込みは覚悟のうえ)。
すでにご覧になった方もいらっしゃると思いますが、軽く今のコンテンツの紹介を。
まずはG1TMトーク。司会進行もどきは、わたくし競馬ブックの“何でも屋”こと雑事引受人・山田理子。メインの語り手としてトラックマンが2人。3人が膝をつきあわせてG1予想を展開します。ここまでの3回で出演したのは、天皇賞・春で青木、牟田、NHKマイルCで海士部、青木、西村、ヴィクトリアマイルで小原、西村。人選に規定はありませんが、可能な限り、有力馬を担当する厩舎回りスタッフを出演させる方向で進めたいと考えています。ちなみにNHKマイルCでは「3度の飯より平田厩舎が好きな海士部です」と自らを語った海士部TMがカレンブラックヒルからアルフレードへの馬連1480円と、クラレント(橋口厩舎も担当です)へのワイド8070円を的中。いつもワイドを多用しているだけあって、ため息の出る渋い当たり方。ベテランの技を見せてもらいました。後輩の私からは言いづらいですが、トーセンジョーダン、ウインバリアシオンに続いてカレンブラックヒルも…(無印)にしてしまった青木TMは宣言通りしばらく姿を消すことに……。海士部TMは「日本ダービーで、ぜひグランデッツァについて語りたい」と意気込んでおられ、ダービー週には、ゴールドシップ、ジャスタウェイが所属する須貝尚厩舎を濃密に担当する三浦幸太郎と共演する予定です。小原のネタは際どいし、西村は予想が緻密で彼のコラムの「レース終わってみると」を事前に聞ける感じが面白いかも。まあ、トラックマン同士の普段のやりとりの90%以上は競馬についてなので、座談会形式とあれば日常会話の延長上もいいところ。自社のホームページなので、服装も含めて自然と“ゆる”ムード。自然とキャラが出て、厩舎・騎手のこぼれ話あり、調教班のジャッジあり、前哨戦のレベルがどうだ、展開はどうなる、有力馬の取捨などなど普段着のやりとりが12~13分程度続きます。
続いて、推奨馬。G1TMトークに出演したトラックマンが土日、3場36レースの中から、この1頭を厳選。カメラに向かって、今回買いのポイントを訴えます。座談会形式のG1トークよりも時間が短いし、やりとりがなくて要点をついているのでこちらはストレート。座談会とも、当日版やWEBのコラムともまた違った味があります。
試行錯誤、暗中模索のなか始まった動画配信サービスですが、これからのビジョンとしては、G1以外にも重賞レース展望、新馬紹介、新馬戦回顧、WIN5戦略、データ作戦、障害ファン談義、POGに向けての2歳紹介…といったプラン(あくまでプラン)が上がっています。長く続け、少しでも馬券検討のお役に立てる動画をお届けしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、今週はオークス。ブックログの重賞データですっかりお馴染みの(ひとり)データ班・坂井直樹と、入社3年目で新潟競馬の予想も奮闘中の宮川仁紀が出演します。
栗東編集局 山田理子