福島良いとこ(青木行雄)

 先週の日曜は有給休暇を取得して1年ぶりに福島競馬場へ。昨年初めて訪れ、すっかり好きになってしまった競馬場である。また福島という街が非常に心地いい。規模としては小倉より小さくて、函館よりは大きいといった感じか。土曜朝の調教取材を終えて新幹線で向かい、福島駅に到着したのが17時過ぎ。そこから出張中の関東TMと合流させてもらい、昨年も訪れた魚料理の店へ。今年ものけぞるほどに美味しい料理を食べさせてもらい大満足。同業者も何組か来ていたし、営業中は予約なしで訪れたお客さんを3組ほどは断っていた。小倉の鳥料理店でも今年、同じような光景を見た。競馬関係者が必ず訪れる店は、ほぼ間違いなしと見ていいのだろう。

 その後も2件ほどハシゴして福島の夜を楽しんだが、ここで強く思ったのはとにかく街に人が少ないこと。競馬開催中の土曜にしては異常に静かだった。大阪や京都の人混みはあまり得意ではないので自分としてはこれくらいがちょうど良く、ここが福島を気に入った理由でもあるのだが、ちょっと心配になるくらいでもあった。

 そして迎えた日曜日。前日ちょっと飲みすぎたせいか、最近の自分にしては目覚めが悪く、宿でサービスされていた朝食も取ることができなかった。それでも何とか1Rには到着。フードコートのもつ煮店は昼時になるとかなり混むとのことなので10時台に訪問。迎え酒ということでビールも一杯飲んでみた。まだ残っていた分、心の底から美味いという感覚はなかったが、競馬を観ながら午前中から飲むというのは楽しいもの。

 昨年同様、最も価格の安いC指定席を確保して観戦の拠点としたが、今年は内馬場にも入れるようになっていたので時間を分けて2度行ってみた。多数のキッチンカーが出店しており、地ビールの販売所もあったりして、とても和やかな雰囲気。やはり内馬場に人がいるというのは活気も感じられていい。関西エリアだとこの光景は中京でしか見られない。また、充実ぶりでは福島の方がかなり上に映った。競馬を観るという点でも非常に楽しめ、ゴール前あたりだとダートのレースはかなり近い距離で観ることができるし、障害のタスキコースもそうだった。あとターフビジョンの前に入りこめるだけのスペースがあり、そこから映像を観ればレースの様子も詳細に分かる。

 13時頃には酒も抜けてきて競馬場はしっかりと楽しめたが、今年は馬券が今ひとつだった。4Rの障害戦と最後の最後で阪神12Rを取ったくらいで完敗。昨年はみやこSでビシッと儲かり、予想動画も当たって気分良く競馬場をあとにできたのだが、2年連続とはいかなかった。かなりの伏兵馬が勝利したので、これはもう仕方なしといったところだったが。

 月曜はこちらも楽しみにしていた飯坂温泉へ。昨年もこの温泉地に泊まったのだが、楽しみ方をちょっと失敗してしまった感があったので計画を練り直して再挑戦。まずはこの地区の名物である共同浴場を訪れた。割と狭いエリアの中に10数カ所もあり、そこから2つを選んで行ったのだが、前評判にもあった通り、風呂の温度がえげつない。一応、熱い浴槽とぬるめの浴槽の2種類が用意されているのだが、ぬるめの方でもとんでもない熱さ。皮膚が焼けるようで、かなり時間をかけて慣らしてからでも15秒ほど浸かっているのが精一杯だった。地元の方たちは熱い方にも入っておられたが、これは長年の経験が成せる業なのだろうか。

 その温泉地には有名な餃子店があり、ここを訪れるのも大きな目的のひとつだった。グルメサイトを見ると行列必至的なことを書いてあったが、月曜で開店直後の17時過ぎに行ったこともあるのか、待ち時間なしですんなりと店内へ。ここは円盤餃子が名物なのだが、円盤状で提供してもらうとなると餃子の数は22個。さすがにひとりじゃキツいし他のメニューも注文してみたかったので、ここはハーフサイズ。揚げ餃子に近い感じだったが、小ぶりで食べやすくペロッと完食。正直、感動するほどのレベルまでではなかったが、まあ一回食べることができたので良かった。どちらかと言うともう一品で頼んだホルモン炒めの方が美味しかったかも。

 火曜は早起きして宿の温泉に入り、早めに出発。昨年は福島空港から関西に帰ったが、今年は初めて仙台空港を利用してみることに。新幹線を使えば早いのだろうが、何せ切符代は2倍以上。普通列車でのんびりと向かったので空港までの所要時間は2時間ほど。ただ、郡山まで行ってその後バスに乗る必要がある、福島空港よりは行きやすいかも。初めての仙台空港を楽しもうと、飛行機出発の3時間前に到着したが、思っていた以上に仙台空港は小ぢんまり。神戸や新潟よりちょっと大きい程度で、新千歳や伊丹に比べると全然小さかった。それなので3時間は随分と時間を持て余してしまった。タン(牛ではなく価格の安かった豚)や、ずんだ餅をゆっくりと味わえたので良かったが。

 ということで今年最後の旅行も終了。3泊4日でしっかりと福島を楽しんできた。このあともライブに行ったりという楽しみは残っているが、ビッグイベントはすべて消化。それなりにお金も使ったので、競馬でちょっと頑張らねば。

 

青木行雄(調教取材担当)

昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型

1993年入社。坂路調教担当。北海道開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。一時、少し盛り返していた予想動画のTMトークがまた不調モードになってきた。トータルの負け額は再び30万円台に。昨年はエリザベス女王杯で結構ドカンと巻き返すことができたので、今年も何とか頑張りたい。パートナーはこのところ予想が絶好調の研究ニュース森田嬢。両者的中が理想的だが、先輩の意地というものも見せつけることができればなあとは思う。