2014年、大幅に変更された2歳路線。昨年11月にJRAから発表された時点で頭に入れておいたはずが、いざ始まると??? どうもまだ感覚を掴めない。いよいよ佳境に入る2014年大改革2歳重賞路線を整理してまとめてみた。
【2014年】
10.11 東京 いちょうS(新設重賞)芝1600 ※来年からはサウジアラビアロイヤルC
11.01 東京 アルテミスS(G3)芝1600 牝馬限定 ※今年からG3に格付け
11.08 京都 ファンタジーS(G3)芝1400 牝馬限定
11.08 東京 京王杯2歳S(G2)芝1400
11.15 京都 デイリー杯2歳S(G2)芝1600
11.24 東京 東スポ杯2歳S(G3)芝1800
11.29 京都 京都2歳S(G3)芝2000
12.14 阪神 阪神JF(G1)芝1600 牝馬限定
12.21 阪神 朝日杯FS(G1)芝1600
12.28 中山 ホープフルS(G2)芝2000
【2013年】
10.05 京都 デイリー杯2歳S(G2)芝1600
10.19 東京 いちょうS(OP特別)芝1800
11.02 東京 アルテミスS(重賞)芝1600 牝馬限定
11.09 京都 ファンタジーS(G3)芝1400 牝馬限定
11.09 東京 京王杯2歳S(G2)芝1400
11.16 東京 東スポ杯2歳S(G3)芝1800
11.23 京都 京都2歳S(OP特別)芝2000
12.08 阪神 阪神JF(G1)芝1600 牝馬限定
12.15 中山 朝日杯FS(G1)芝1600
12.21 阪神 ラジオNIKKEI杯2歳S(G3)芝2000
12.22 中山 ホープフルS(OP特別)芝2000
変更点を箇条書きすると
・いちょうSがOP特別→新設重賞(2015年からサウジアラビアロイヤルCに改称)
・京都2歳SがOP特別→G3
・ラジオNIKKEI杯2歳S(G3)→ホープフルSに改称、阪神から中山に移設
・朝日杯FS(G1)→中山から阪神へ
・デイリー杯2歳S→1カ月ほど繰り下げ
6月から暮れにかけての2歳オープンのレース数は30で前年比+2(8月札幌のクローバー賞、10月京都のもみじS・東京のアイビーSが増加)、うち重賞は14で前年比+2(いちょうS、京都2歳Sが追加)。ラジオNIKKEI杯2歳Sの中山移設(新名称ホープフルS)は同じ2000mで京成杯、弥生賞、皐月賞へと続く路線の確立が狙いであり、JRAはG1に昇格させたい考えだ。
2歳重賞の増加により、起きる現象は有力馬の分散と頭数減。10月に入ってから施行されたいちょうS、アルテミスS、ファンタジーS、京王杯2歳S、デイリー杯2歳S、東京スポーツ杯2歳Sの6鞍のうち4鞍で前年より出走頭数が減っている。デイリー杯2歳Sが10頭を割ったことは20年以上なく、9頭立てはビワハヤヒデが制した92年以来。ペースを前年と比較すると12頭→9頭のデイリー杯2歳Sでは前半3Fが33秒9→36秒0に、18頭→14頭のファンタジーSでは34秒3→35秒3に緩んでいるのが分かる。もちろん、メンバー構成によるので一概には言えないが、本番までフルゲート、シビアな流れを経験する機会が少なくなったという見方はでき、あるいは、スローの瞬発力勝負で勝ち上がった馬、揉まれるのが苦手な馬、馬群を捌くのが上手でない馬たちが本番で苦しむケースが出てくるかもしれない。若くてぴちぴちな、可能性あふれる2歳馬たち。良くも悪くも未知な部分があればあるほど馬券検討に熱が入る。
栗東編集局 山田理子