秋競馬はこうなります(山田理子)

 7月29日、JRAから秋季競馬番組の日程が発表された。すでにご存じの方も多いと思うが、主な変更点をまとめてみた。
・祝日・振替休日を利用した3日間開催
9月15日(土)、16日(日)、17日(祝・月)……中山・阪神競馬
10月6日(土)、7日(日)、8日(祝・月)……東京・京都競馬
12月22日(土)、23日(日)、24日(休・月)……中山・阪神競馬
 10月以降のローカル開催【新潟・福島・中京】はすべて6日間に縮小され、代わりに中央場所で月・祝日を含む3日間競馬が3度。オーラスの週は中山、阪神の2場開催で、賛否あるが、有馬記念翌日の12月24日(休・月)に阪神で阪神カップが行われる。有馬記念翌日の競馬開催は1979年以来33年ぶり(79年以前は最終週に中山大障害(秋)が試行され、その1週前に有馬記念が行われていた)。全体としては秋季競馬の開催日年より1日(12競走)増となる。

・2歳牝馬重賞のアルテミスS(11月3日、東京、芝1600m)を新設
 ファンタジーSからは中3週、アルテミスSからは中4週で、G1阪神ジュベナイルFへと続く。10年はホエールキャプチャがファンタジーS3着→栗東滞在→阪神JF2着、11年はアイムユアーズがファンタジーS1着→栗東滞在→阪神JF2着したが、関東馬のローテーションは変わってくる可能性あり。

・ジャパンカップを最終競走に
 ジャパンカップダートと同日に行われた2004年以来8年ぶりに最終レースに設置される。「ゆとりを持って競馬を楽しんでいただくため」(JRA)とのことでこの日は11競走しか行われず、レース間隔もゆったり。ジャパンCは午後3時40分発走となる。

・ジャパンカップの同週の土・日にワールドスーパーJSを東京競馬場で
 東京競馬場で行われるのは2010年以来2年ぶり2度目。

・グレード別定のG2で最高負担重量を58Kに設定
 年間を通じてG1馬が出走しやすくするため。

・レーティングによって出走馬を選定するG1レースを拡大
昨年までは4競走。今年は宝塚記念、有馬記念を除く3(4)歳以上のGⅠ競走に。

・地元の出走馬を優先
関東・関西の主場開催、2(3)歳平地未勝利、3(4)歳以上500万円以下において、地元馬(自ブロック所属馬)の出走を優先する。JRAは輸送費などの経費を削ることを目的にしたもので、東西の格差是正の観点はないと明言しているが、現実的には関東馬の出走数・勝ち鞍の増加が見込める。試算では約1億円の節減が見込まれるとのこと。今は聞き慣れないが、「自ブロック」、「他ブロック」という言葉は今後多用されると思われる。

 と、ざっくりこんな感じ。暑い暑いといってる間に短い夏競馬は終わってしまうでしょうから、秋の下準備として頭の片隅に置いていただければ幸いです。
栗東編集局 山田理子