梅雨明けと同じくらいのタイミングで早くも今年の小倉競馬が終了してしまった。初めから分かっていたとはいえ、やはりこれは早過ぎる。ほぼ夏休みに入る前に終わったので、交通機関がそこまで混雑していなかったのは有難いが、4週のうちの2週は梅雨らしい悪天候。最終レース時の強烈な西日も射してこず、やはりいつもの小倉に比べると夏を感じることが少なかったように思う。

 さてこの4週、予想、馬券はさっぱりだった。馬券でプラスになった週は1度もなし。他場、函館のオーラスのレースで大きいところが当たったものの、既に精根尽き果てて帰り支度なんかをしていたら、レースが終わってああびっくりという、冴えないパターンだった。この期間は北海道の本紙予想の方もまったくダメ。北海道の本紙はこのあとも続くので、何とか巻き返さねばならない。

 競馬の方はピリッとしなかったが、自分にとっては貴重な機会の出張競馬はしっかりと楽しませていただいた。中でも楽しかったのは高松への寄り道。小倉から高松までの移動は高速バスを使ったが、これに乗るのもかなり久しぶり。一応1列ずつのシートではあったが、所要時間は8時間ほどで到着した時は首がバキバキ。かなり疲れたが、到着直後に食べたさぬきうどんで元気回復。さずかに本場は美味しいなと感じた。その後は早い時間帯から開いているスーパー銭湯へ移動。まだ夜まではたっぷりと時間があったので、ゆっくりと温泉につかり、これで疲れも完全に取れた。

 メインの用事であった夜のライブは小さめのライブハウスで行われたので、かなり前の方で観れたのが良かった。開演前までの時間を含めると2時間半ほど立ちっぱなし。50代半ばの身体には決して楽ではなかったが、普段から坂路では立って調教を見ることが多いので、それが生きたように思う。倒れることなくライブを楽しめた。

 ライブが終わったのは21時前だったので、高松の夜の街も楽しみたいところ。まったく知らない土地。しかもひとりなので、どこに行くかが難しいところだったが、グルメサイトで「ひとりで行きやすい」というワードを入れて検索。それで出てきた店に行ってみることに。常連さんで占められていたら気まずいなと考えていたが、行ってみるとお客さんは誰もおらず。結局その後も閉店まで人は来なかった。店主さん曰く、高松の人は日中が暑過ぎたり、寒過ぎたりすると、まっすぐ家に帰ってしまう傾向があるらしい。まあ、おかげで店主さんとゆっくり会話を楽しむことができ、2時間ほどがあっという間に過ぎてしまった。居酒屋なのにお刺身がなかったのは残念だったが、売りにしている串カツは美味しかったし、会計も驚くほどの安さ。「また高松を訪れた際は必ず来ます」と挨拶を交わし、気持ち良く店をあとにすることができた。

 最終週に立ち寄った下関の居酒屋も雰囲気、味ともに抜群。現地で一泊してゆっくりと帰栗。翌日は新幹線が名古屋で途中で止まっていたのでちょっと焦ったが、新大阪まではダイヤ通り運行。かしわ飯弁当を食べながら、リラックスして帰ることができた。

 楽しい出張競馬も終わり。このあと中京が8週間続くが、私は土曜朝の調教取材があるため、基本的に日曜だけの日帰り。何回かは前乗りする日もありそうだが、小倉に比べると気分の高揚は少ない。来年はどういう日程が組まれるのだろうか。時期は8月に戻っての4週間が最有力な気が。西の2週の休催をやめて6週間になってくれれば嬉しいのだが……。

栗東編集局 青木行雄

青木行雄(調教取材担当)

昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型

1993年入社。坂路調教担当。北海道開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。13週続いたBSイレブン競馬中継の出演も先週でついに終了した。1度だけビッグヒットがあったものの、全体的には低空飛行。特に小倉は酷かった。しばらく出番はなく、今度出るのは秋の京都。そこではもう少しいいところを見せられるよう、頑張っていきたい。