年明けから衣替えしたこのコラムに私も参加させて貰うことに。今回はその記念すべき?1回目。ここからスタートします。そこでスタートにまつわる話題を取り上げます。

 1月5日、例年なら金杯が行われる日ですが、今年は4日が日曜だったこともあり中央競馬のスタートは4日になって5日は1回中山2日目。その3Rを逃げ切ったのがスズカリバー。前走は東京1400mで出負けして終いにいい脚を使いましたが、今回は初戦同様にハナを切って逃げ切り。強い競馬でした。「東京で負けたときはスタートでトモを滑らせて予想外の競馬に。ただ、先行しなくても力を出せたのは収穫でした。今回はハナには拘ってなかったんですが、うまく出てくれたし、自分のリズムで運べたのが良かったです」と伊藤圭三調教師は満足顔。最後は詰め寄られましたが、後続にも脚を使わせる競馬で着差以上に強かったので次走以降も注目です。

 一方、12Rでは1番人気に支持された名牝ダイワスカーレットの仔ダイワレジェンドがまさかの出負け。道中、脚を使って最後は息切れしてしまいました。「ゲートの中で緊張して固まっていましたからね。逃げ馬がいたので無理にハナを切る必要はなかったけど、2番手あたりにつけて前、前で運べれば違ったんですけどね」と国枝調教師は残念そうでした。タイミングが悪かったので仕方なしと納得したが、師は続けて「あのレースでもそうですが、いつも思うのは海外のようにゲートボーイがついていれば何も問題はないんですよ」と。確かに香港でGⅠ勝ちしたルーラーシップもゲートボーイの存在が大きく、日本では常にゲートの不安に悩まされていました。これは一考の余地があるのかも知れませんね。

 ゴールの方にばかり注目が集まりがちですが、そこまで辿り着くにはいいスタートが切れてこそ。特にゴールは設定していませんが、このコラムも何とかスタートしましたので今後もお付き合いのほどをよろしくお願いします。

美浦編集局 田村明宏

田村明宏(厩舎担当)
昭和46年6月28日生 北海道出身 O型
今週は阪神で新馬勝ちを決めながら地元開催には目もくれず中山最終週に登録してきたコティニャックに注目。初戦でアタマ差負かしたショウボートは2戦目で圧勝。今回は北村宏騎手が騎乗予定だが、手綱を取った田辺騎手の評価も高かったし、ハーツクライ産駒で今の馬場への適性も高そうだ。