9月24日(土)、阪神競馬場の6階特別室「むらさき」にて「第5回女性のための競馬講座」を開催しました。お越しいただいたのは、20代から70代までの幅広い年齢層から19名。過去4回より応募数が増え、遠方では鳥取からの参加も。当日は幸い雨に降られることもなく、適度な気候のなか、第1Rから最終レースまでたっぷり楽しんでいただきました。集合は9時40分、入場門前。第1Rをゴール前で観戦し、第2Rのパドックで間近に人馬を観察してから、6階「むらさき」のお部屋へ。「講座」と言っても堅苦しいものではまったくなく、心がけているのは、スタッフを含めた全員が誰とでも気兼ねなく語り合える和気藹々とした雰囲気であること。初対面というのはどうしても気を使うものなので、根詰めることはせず、お昼の自由時間は1時間半ほど長めに設定。お部屋でゆっくりするのも良し、競馬場内をあちこちと散策するのも良しとしていて、ちょっとした茶菓子をつまみながら、アルコールもOKですよ、と緩い感じで進行しています。

 馬券の種類、クラス分けのシステムなどをざっくり説明したあとに、本題である「競馬新聞の見方」へ。「前に一度、競馬ブックを買ったら、まったく分からなかったので、今日は絶対に読めるようになって帰りたい」と言ってくださる方がいて、講座を続ける意味を再確認しました。メインの単勝当てゲームは、初回から行っていてもう定番。大阪スポーツ杯1着のパーティードレスの指名はなかったため、2着のサウススターマンを繰り上がり優勝とすると半数を超える12人の方が的中に。賞品にはブルゾン、キャップ、Tシャツ、マグカップ、本、タオル、クオカードなどを用意しており、皆さんが思い思いの品を持ち帰られました。JRAの協力を得て、5回目にして、初めて取り入れたのが最終レース後のバックヤードツアーです。パドック→地下馬道→ウイナーズサークル→検量室へと歩いて見学することができました。途中で、偶然にも武豊&幸四郎きょうだいのすぐ近くを通る幸運に恵まれ、みなさん興奮しておられました。

 純粋に、女性がどのようなキッカケで競馬に興味を持つのかが知りたくて、何人かに尋ねてみたところ、「駅に貼ってあった桜花賞のポスターを見て」、「おじが大の競馬ファンで、つれられて」(おじさんが私ぐらいの年代で、競馬ブームだったよう)、「期間限定で関西に住んでいて、関西でしか行けないところに行ってみようと阪神競馬場に足を運んだところ、その日から嵌まった」、「娘がとにかく競馬が好きで」など様々なパターンを教えていただきました。JRAの方は、グループ参加でなく、ひとり参加が5人もいたのは、驚きだそうで、それはこの講座の特徴のよう。「普段は競馬が好きなことを隠しています」とおっしゃる女性も、話せる環境に身を置き、だんだんと心地良くなったのであれば幸いです。
 鳥取からお越しいただいた20代の女性2人組も、「凄く楽しかったです、これで競馬新聞を読めるようになりました」と笑顔。 競馬新聞は難しすぎるので、作りっぱなしでは駄目ですね、とつくづく思います。次回は春に開催予定です。

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栗東編集局 山田理子

山田理子(調教・編集担当)
昭和46年6月22日生 愛知県出身 B型
水、木曜のトレセンではCWをお手伝いしながら障害コース、Bコースを採時。日曜は隔週で坂路小屋へ。調教時間が何より楽しく、予想で最重要視するのは数字よりも生身の馬の比較。人気薄の狙い馬、危ない人気馬を常に探している。09年より関西障害本紙を担当。週刊誌では15年より新たに「注目新馬紹介」のまとめ役を引き継ぎ、新馬の観察に一層力が入っている。