旅は楽しい(青木行雄)

どこに行っても混んでいるのは確実なので、これまでGW期間中にどこかへ出かけたりというのはあまりしなかった方。ただ、今年は珍しく関東方面に出向いた。最近ハマッている女子プロレスと、野球のロッテ戦を一日で共に楽しめそうな日程が、4月30日に組まれていたため。

会場は後楽園ホールとZOZOマリンスタジアム。どちらも自分にとっては聖地と言えるような場所なので、中に入れるのをとても楽しみにしていた。まず最初に着いたのは11時30分試合開始の後楽園ホール。この日は東京ドームで14時から巨人とヤクルトの試合が組まれていたので、この時間でも両チームのユニフォームを来たファンをチラホラ見かけた。やはり東京に来るとジャイアンツの人気は高いんだなということを実感。あと、ホールへ行くまでに前を通る、南関東の馬券発売所のエリアだけが周囲とはまったく違う空気感だったのが面白かった。

で、いよいよやって来た後楽園ホール。まず最初に驚いたのはこのホールはビルの中の5Fにあるという点。てっきり体育館みたいな感じかと思っていたので、エレベーターで上がっていったのは何か不思議な感じがした。いまや半数近くが女性客の新日本プロレスとは違い、こちらは男性が圧倒的。ムンムンというかモワーッというか、独特の熱気があるが、この団体(スターダム)の興行に来るのは今年3回目なのでもう慣れた。ホールの中の造りはコンパクト。今回買った一番安い席でも、肉眼でしっかりと見れるのが良かった。また、傾斜があるので平面に椅子が並べられている体育館よりも見やすい。ただ、恐らく結構昔の建物とあり、座席の幅は狭め。そのあたりの窮屈さは感じた。

この日は数多くの試合が組まれていたが、あっという間に時間は経過。この後の野球が千葉で14時プレーボールだったので時計の針も気にしつつ楽しんでいたが、メインイベントが終わったのが14時15分。結構、好きな選手がワンデイトーナメントを優勝したので表彰式も見ていきたかったが、そうもしておられず、足早に後楽園ホールを後にし、急いで水道橋駅へ。東京にはすぐ到着したものの、京葉線という電車のホームがとんでもなく離れたところにあり、いつ着くの?というくらい歩かされた。それでも何とか予定通りの電車に乗れ、30分少々で海浜幕張へ。しかし、ここからスタジアムまでもまた遠い。ラジオで試合の様子をチェックしながら移動してきたが、試合はもう5回あたり。裏のロッテ攻撃時の到着となったが、ここで席に行くのは迷惑な気もしたので、チェンジのタイミングでスタンドイン。

初めて足を踏み入れたマリンスタジアムは、今年張り替えたのだろう、人工芝がとても色鮮やか。この日はスペシャルデーで来場者全員に青い特別ユニフォームが贈呈されたので、スタンドも見事な青一色。ロッテが勝っていたこともあり、気持ちも高揚、着席するやいなやビールを一杯。ワクワクした気分での野球観戦となったが、ここも安い席のチケットを買っていたので場所はかなり上の段。海沿いにあるこの球場は強風が名物で、この日も風速は9m前後。最初は良かったが半袖だとそのうちに寒くなりだし、ビールも一杯にとどまった。また通路に近い席を取ってしまったので、満員御礼だったこの日は人の往来が半端なかった。場所が場所だけに再訪の機会はあるかどうか分からないが、今度は通路から離れた席を買うことにしよう。

西の京セラドームにもたまに観に行くが、ビール売りの女性は東の方が圧がある感じ。どちらが可愛いとか言いだすと問題になりそうなので、それはやめておく。結局、自分が到着してからはロッテの得点シーンもなく、そのまま押し切っての勝利。ベテランの福浦選手が代打で登場してきた時が最も盛り上がったが、あっさり三振で終わってしまったのは拍子抜けだった。

野球終了後は幕張からも非常に近いことが判明した船橋競馬に立ち寄ることも考えたが、早朝から動いていたのでジワッと疲れが……。おとなしく宿に戻り、知人と会う約束の時間まで仮眠を取ることにした。なぜ寝てしまうかと言うと、その方は放送関係の仕事をしており、この日の仕事終わりは25時過ぎ。深夜の食事会が予定されていたからだ。終わってからもスンナリとは開放されなかったようで、結局始まったのは午前2時前。8割方アイドルの話で快調に時間は経過し、お開きとなったのは4時前。体にはとても悪そうだが、普段では考えられない行動なので、新鮮さはタップリ。東京は深夜でも平気で店が開いているので凄い。

お金もなかったので、翌日は東京観光をするわけでもなく、ただ西に帰るだけ。節約目的で在来線を使って帰ってみることにしたが、乗り換えの失敗、ダイヤの乱れなどもあり、9時間以上かかった。車窓から海を眺めたりの移動で、時間ほどはキツく感じなかったものの、5回くらいあった乗り換えの連絡時間がすべて10分弱。その分、食事を取るタイミングがなく、熱海駅で購入した駅弁も結局自宅に戻ってから開封することとなった。ちらかった自宅で食べる「しらす弁当」の味は平凡。テレビの旅番組で出てくるように、電車内で綺麗な景色を眺めながらなら、味も2割増しになっただろうが……。意外に通勤タイプの車両ばかりだったので、さすがに車内で広げるわけにもいかなかった。

安上がりで豪勢さはまったくなかった今回の旅だが、以前から興味があった場所に行けたのは嬉しかった。実は5月は中旬、下旬にも旅の予定を組んでいる。体力的には何の問題もないが、気になるのはやはり金銭面。先週は心が折れるほど、馬券がサッパリだったので、まずはここを何とかしないと。

栗東編集局 青木行雄

青木行雄(調教担当)
昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型
1993年入社。坂路調教担当。札幌開催時と西のローカル場では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。今年は既に野球2回、プロレス4回のライブ観戦をしており、なかなか積極的に動いている方。先日、東近江市で開催された、ももクロの野外コンサートにも参戦しただけに、50手前にして我ながら元気だなあとは感じる。ただ、体形はちょっとやばい現状。果たして2週間後の健康診断は、どんな結果が出るのだろうか。