週刊競馬ブックの狙い馬コーナーでも書いたが、新型コロナウイルスの感染が日毎に拡大している。様々なイベントが中止、延期という事態に陥っており、国内サッカーのJリーグ、韓国では卓球の世界選手権も試合の延期が発表された。この分だとプロ野球のオープン戦や選抜高校野球なんかも、何らかの変更が出てくるかも。スポーツではないのだが、再来週、悪友と行く予定だった、山崎のサントリーウイスキー工場見学も「感染防止のため当面中止とさせていただきます」というメールが送られてきた。

 さて競馬はどうなるか。屋外スタンドなら開放的なのでそれほど問題ないかもしれないが、屋内は結構な密集度。指定席は見ず知らずの人と、かなり近い距離でほぼ一日過ごすだけに、ちょっと怖い面はある。昔ほどの混雑ではないだろうが、ウインズは尚更。競馬場、ウインズの窓口は閉鎖して、馬券発売はネットのみ、というのもそれほど非現実的な話ではないのかもしれない。

 仮に無観客競馬が実施されたとしても、私たちTMは取材や放送のために競馬場に出向かなくてはならない。静かな雰囲気の中で行われる競馬というのはどんなものになるのだろう。スタート直後のポジション取りや直線の攻防では、結構ジョッキーの声が聞こえてくるかも。ステッキの音なんかも届いてきそうで、ちょっと興味深い面はある。

 ただ、それ以前にトレセン内で感染が発覚なんてことになったら、競馬の開催自体も危ぶまれる。今のところ滋賀県では感染者が出ていないが、検査を受けていないだけで、実はかかっているという人はいそうな気もする。滋賀をぐるっと取り囲むような感じで、周囲の県からは感染者が出ているのだから。

 ドラッグストア天国といっていいくらい、自宅周辺の栗東には多くの店舗があるが、相変わらずマスクはまったく見かけない。社の同僚に何枚か分けてもらって、現状は何とか装着できているが、それがなくなるのも時間の問題。テレビのニュースでは店頭に安定して並ぶのは4月頃と報じられていたが、そうなると花粉のトップシーズンはマスクなし。ウイルスも怖いが、こちらもかなりの恐怖を感じる。

 今週から阪神開催。土曜朝の調教取材を終えると、着替えてすぐさま京都競馬場に向かっていた先週までとは違い、午後からは一応フリーの身(本社や競馬場で勤務している方には申し訳ないが)。これを利用して早速、2週連続のコンサート参戦。特に今週のものはライブハウスで開催されるため、密集度はかなりのもの。その日までは何としてもマスクを一枚残しておかねば。と、ここまでポチポチと原稿を打っていたところ、来週行く予定だった、高城れにさんのソロコンサートが6月に順延というメールが届いた。とほほ…。

栗東編集局 青木行雄

 

青木行雄(調教取材担当)
昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型
1993年入社。坂路調教担当。札幌開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。どこか他人事と考えていたコロナだが、間接的とはいえ、ジワッと自分にも影響を及ぼすようになってきた。ワクチンがあるわけでもないだけに、手洗い、うがいの基本的予防策を忠実に実行するしかなさそう。そんな中、本社の洗面所には固形の石鹸がポツンとひとつ。先日、それに目をやると、乾燥しきってカラカラになっていた。このご時勢、不特定多数での回し使いは、さすがに抵抗がありますよね。