先週から小倉競馬が始まった。私の場合、帰りは基本的にフェリー。新門司を日曜の19時40分に出発し、月曜の朝8時30分に大阪南港到着となる。これはちょうど都合がいいと思い、その足で9時開場の大阪・関西万博に寄ってみることにした。まず会場に行くまでに気をつけないといけないのが、万博会場はキャリーケースが持ち込み禁止ということ。万が一、持って行ってしまって現地で預けるとなると、一万円という高額なお金を支払うことになる。南港のフェリーターミナル駅から万博会場に行くにはニュートラムに乗り、コスモスクエア駅で地下鉄中央線に乗り換え。そこからはひと駅で行ける。ということでコスモスクエア駅のコインロッカーにキャリーケースは入れることに。ネットで調べたところ、数はそんなに多くなかったので空いているかどうかを心配したが、ここは無事にクリアすることができた。

 そして万博会場がある夢洲駅に到着。駅の構内には超大型ビジョンが設置されており、今やすっかり人気キャラクターとなったミャクミャクが公式グッズなどを紹介する映像が流されていた。この時点で気分はかなり高揚。巨大エスカレーターを上がって地上へ。出るとすぐに東ゲートが見えてきたが、ゲート前には凄い行列が。噂には聞いていたが、9時入場の分はかなり時間を要するらしい。9時の時点でも日差しは強く、並んでいるだけで汗が噴き出る。これが一日続くのはかなりキツいなと思いつつ、30分ほど並んでようやく入場となった。

 中に入ると広々としており気持ちいい。10時に「EARTH MART」というパビリオンを予約できていたので、まずはそこへ。ただ、初めて来る場所とあり、位置が分からずかなりウロウロしてしまった。時間には余裕があったはずなのに、パビリオンに着いたのは10時ジャストくらい。「食を通じて、いのちを考える」というテーマ。綺麗で見応えのある展示物。最後には25年後に今、漬かっている梅干しをいただけるという引換券をもらった。それまで生きているかどうかは知らないが。

 予約できたパビリオンはここだけで、ここからどう時間を過ごすかが問題。ただ、11時過ぎからは万博にすっかり嵌まっている姉と合流することができた。パビリオンの当日予約の仕方なんかを聞きつつ、とりあえずは昼食。全体的に値段は高いが、外国系の食事は特に高額。あっさりした、そばめしのようなものとビールを注文したが、それだけで3380円。今日は覚悟を決めて使ってやろうと思っていたが、ちょっと衝撃は受けた。姉は自分でパビリオンを予約していたので昼食を終えると一旦解散。当日予約をスマホで試みるもまったく成功しない。アクセスが集中しているのだろうか。なので、並べば入れるというところに狙いを定め、30分くらいでOKというブラジル館に行ってみた。展示に関しては特にどうというほどでもなかったが、簡単なポンチョみたいなものをいただけたのは収穫。一番暑い時間帯だったので外でそれを羽織ることはなかったが、いいお土産にはなった。

 あとはひとすらウロウロ。そのうち煙草も吸いたくなってくる。当初は会場外にしか喫煙所がなかったらしいが、ここに来て会場内にも2か所設置された。よしもと館の裏にあるところは結構広々としたスペース。まったく日陰がないので皆汗だくで吸っている感じだったが、利用している人は多数。会場外にしかない時は、どうしていたのだろう。カラフルなトイレの横にあるもうひとつの喫煙所は小さめのスペースだが、こちらの方が周囲の人通りが多め。ここはごった返している感じだった。猛暑の中を歩き回っているだけに、給水は非常に大事。ボトルをセットすると自動に水が注がれる給水スポットは人気でそれなりに人も並んでいた。私もまずはそこを利用したが、水の温度が何とも微妙。西ゲート近くの風の広場、マーケットプレイスのフードコート内にある給水所の水はよく冷えていて美味しかった。マイボトルに給水するなら、ここをお奨めしたい。

 普段は運動不足のところ、この日だけ歩きまくっていたので次第に足が棒のように。上りの階段は足が上がらなくなってきた。家に帰ってスマホの万歩計をチェックすると最終的には3万2000歩ほど歩いていた。一日だけ急に運動したので反動が心配だが、いいカロリー消費にはなったと思う。

 まったく並ばなくていい地味なパピリオンなどを巡り、気づけば夕方。18時からは1万6000人収容のライブ会場でポーランドの人たちの演奏コンサートがあり、再合流した姉が観たがっていたので一緒に観覧。飲食物の持ち込みも可能だったので、ビール片手にゆったりと楽しむことができた。海沿いにあるせいか、日が落ちると結構涼しくなってくるもので、ちょっと一枚羽織ったほど。日中、大活躍だった帽子とタオルもお役御免となった。コンサートも終盤に差し掛かった頃、西の方の空に光の列が。イベントの目玉のひとつであるドローンショーが始まった。私は音楽そっちのけでそちらに夢中。結構、風が強かったので中止の心配もあったが、これを観ることができたのは良かった。

 コンサートも終わって閉場まであと1時間半ほど。姉情報でこれくらいの時間になると予約なしでもパビリオンに入れるということを聞いた。一緒に駆け込みでオーストラリア館へ。凄いというほどではなかったが、映像はなかなかの迫力。最後にひとつメジャーな館に入れたのは良かった。

 帰りの時間がある姉とはここで分かれ、あとはひとりで散策。昼間にも上ったが、ここで大屋根リングにもう一度。遠くまで見渡せる昼の方が意外と良かった気もするが、照明が点いた夜のパビリオン群もなかなかの綺麗さ。この万博の一番の見どころはこの大屋根リングかと思う。夜になり、下から見上げる感じも非常に鮮やか。万博終了後も上れる形にして残すという案が出ているようだが、これはいいことと思う。維持費はそれなりにかかるだろうが。

 帰りは混雑を避けて西ゲートからシャトルバスで。それでもそれなりに人はいたが、バスで脇を通った東ゲートから地下鉄の駅までは人でぎっしり。行きも帰りも利用するなら断然西ゲートだなと思う。とにかく暑くて体力はかなり奪われるが、楽しいのは間違いない万博。夏休み中の7、8月はかなり人が多そうだし、暑さも危険レベル。9月、10月あたりにじっくりとプランを練って、再訪してみてもいいかもしれない。

 

青木行雄(調教取材担当)

昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型

1993年入社。坂路調教担当。北海道開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。北海道開催は始まったが、思ったほど坂路調教馬の数が減らない。やはり札幌、函館の両方に馬が入厩できるようにならないと、目に見えて減るということはないよう。来週あたりからはそうなるのだろうか……。薄っすらと期待はしたい。