3月14日 金曜日

16時40分頃、東京駅の東海道新幹線のホームへ。

普段の週末は関東圏の競馬場で仕事をするのだが、この週は中京競馬場での仕事だった。3年前から年に1回、春の開催時に行かせてもらっている。もちろん、普段の仕事場が嫌というわけではないが、いつもと違う環境で仕事をするのは気分的に少し違うし、移動も苦にならない性格なので、この出張は結構前向きに取り組めている。

この日は新幹線が遅延していたので予定の時間より遅くなったが、19時くらいには金土で宿泊するホテルに到着。チェックインするとフロントから「掃除の必要がなければドリンクを1本サービスします」と言われた。なんと選択肢の中に缶ビールがあったのでノールックでこれをチョイス(他の選択肢は覚えていない)。天から降ってきた一番搾りを部屋の冷蔵庫に入れ、踵を返してレッツゴー栄の街へ。

目当てのお店は昨年訪れて大ヒットだった串揚げ屋。もともとはバーかスナックだったのか、店内はカウンターオンリーなのだが、落ち着いた雰囲気でゆっくり飲める。ガヤガヤしたところはあまり好きではないので、この点が気に入った理由のひとつだ。そしてそれ以上にこの店を好きになった理由が、棚にたくさんの種類のウィスキーがあって、それらのソーダ割りが500円で飲めるという点。しかも結構量が入っている。なんというコスパの良さだろうか。

意気揚々と入店。他のお客さんも少なく、落ち着いた雰囲気だったのは良かったのだが、残念だった点がふたつ。ひとつめはウィスキーの種類が限定されていて、銘柄を選ぶと高くついてしまうという点。ただ、焼酎の種類はそれなりにあり、値段はどれも500円。気持ちを切り替えて芋ソーダを注文することにしたので、これはこれでまあヨシ。もうひとつの残念だった点は、確か昨年は串揚げを1本ずつ頼めたはずなのだが、今回は2本からしか頼めなくなってしまったという点。できれば沢山の種類を少しずつ食べたかったので、ソロだとこれでは厳しい。やっぱりどこも経営難なのだろうか。味はすごく美味しかったし、値段も4000円台に収めることができて満足だったのだが、ちょっぴりモヤモヤした気持ちにもなった。帰りにコンビニに寄り、ハイボールと柿ピー、そしてエッセルスーパーカップきなこ味(最近、主食になるレベルでこれに激ハマリしている)を購入。アイスを冷蔵庫に入れる際、缶ビールの存在をすっかり忘れていたことが発覚。仕方ないので2本とも飲むことにした。

 

3月15日 土曜日

5時半ころに起床→大浴場で朝風呂→身だしなみを整え、バイキングで朝食をがっつり→荷物を持って8時ころに出発。ネットで調べると大体1時間くらいで到着するはずだったのだが、乗り換えを間違えて名鉄線ではなくJRのホームに行ってしまったり(電車に乗る直前にギリギリで気がついた)、電光掲示板の行き先がどれも違うせいで乗っていい電車なのか分からずマゴマゴしたり、中京競馬場前駅に臨時停車するのかどうかのアナウンスもよく聞こえず(これはイヤホンで音楽を聴いていたせいだが)、かなり焦った。駅から記者席まで急ぎ、なんとか遅刻せずに到着。関西TMの方々とほぼ1年振りに再会した。

普段、競馬場では週刊ケイバブックの「次走へのメモ」を書く仕事が中心なのだが、今回の仕事は所謂「成績」の仕事。

この日は奇数のレースの戦評(「逃げ切る」とか「大外一気」とか「後方伸びず」とか)や、出遅れや不利のチェック、馬具の入力を担当。偶数のレースは前半3ハロンの各馬のラップ計測を担当した。奇数の計測と偶数の戦評はもうひとりの成績担当者(研究ニュース永山TM)が行う感じ。一般の方にはイメージしづらい仕事だと思うが、細かい内容をここで書くとさすがに長くなり過ぎるので今回は割愛。いつか書こうと思う。

馬券はちょこちょこ買っていたのだが、遊びで買った6Rチュウワクリスエス(2着)の複勝しか的中がなく、トータルでマイナス。日曜勝負に。次走の注目馬はほとんど追えずゴールの12Rエールトゥヘヴン(9着)か。

ひと通り仕事が終わると、車に乗せていただいて宿泊のホテルへ。行きがかなり苦戦したので、あっと言う間に到着した感覚だった。

夜は坂井TM、広瀬TMとホテル近くの焼き鳥屋さんで会食。同じ会社でも関西と関東で交流する機会があまりないので、こういう会は嬉しい限り。西と東でのブックTMの文化の違いとか、逆にあるあるとか、最近起きた出来事とかを話して、とても楽しかったし、料理も酒も美味しく大満足。この日はコンビニに寄る必要はなかった。

 

3月16日 日曜日

時間的な余裕があったので、7時ころにゆっくり起床、お風呂に入り、朝食会場へ。土曜よりも料理のラインナップが良く(クリームコロッケとか!)、ご飯を軽く2杯平らげた。書き忘れていたが、出張の際は夜の楽しみ(他のTMの方と食事に行く時は特に)のため、胃袋の空間がもったいないので競馬場でお昼は食べない。だから朝食は少し多めに食べる。

7時45分に車に乗せていただき、競馬場へ。

土曜とは逆で、奇数レースは前半3ハロンの計測、偶数レースは戦評関連を行った。

馬券の調子はこの日も芳しくなく、特にほぼ勝てるだろうと踏みながら2着に負けた4Rサクラファレルの傷が大きかった(ちなみに次走も2着)。このレースの勝ち馬ヴァリディシームスは上のクラスでも通用すると思う。傷を大きくしないよう、12Rは様子見をしたのだが、このレースで勝ったのが金曜日に美浦で田村TMからおススメされていたクレイヴィンオナー。すっかり忘れていたのだが、ゴールの瞬間思い出した。大ショック。やっぱりリズムが良くないときは、とことん良くない。過去2年は儲かったのだが、今年はマイナス収支で終了。仕事を終え、TMに「来年もよろしくお願いします」と挨拶をして、足早に競馬場を去った。

伏見駅近くにある、設備が最低限の激安ホテルにチェックインし、予約していた居酒屋へ。その店は1杯目500円→2杯目400円→……→5杯目以降150円のように、どんどん酒が安くなる画期的なシステム。料理に関しては特に期待していなかったのだが、お通しの七輪で焼く野菜セットが意外と美味しく追加注文。それでも合計で3000円行かない程度で、仰天のコスパだった。

スマホで調べ、2軒目は近くにある日本酒バルへ。おばんざいをつまみながら、鍋島1合→赤武1合→ハイボール2杯。すると隣の席の常連らしき人がパスタを注文していた。どうやらマスターの得意料理らしい。食材は肉系か魚系、味はトマト、オイル、クリームから選べるというので、魚介のオイルパスタをチョイス。ついでに日本酒もグラスで注文した。結果、酒とパスタの相性が抜群。会計が8000円近くいっていたのでちょっとびっくりしたが、アルコールパワーで気分が良く、ホテルに帰って風呂に入って倒れるように寝た。

 

3月17日 月曜日

二日酔いでギリギリまでベットでゴロゴロ。10時きっかりにチェックアウトをし、近くの喫茶店でコーヒーを注文。名古屋名物のモーニングで、トーストとゆでたまごがついていた。コーヒーとトーストは美味、ゆでたまごは自分で作った方が美味しかったが、それでもまあヨシ。

そこから歩いて名古屋駅のコインロッカーで荷物を預け、またそこから歩いて初めての名古屋城観光。土日と違って晴れていたので、歩いていて気持ちが良かったし、城も迫力満点。鯱も思っていた以上に輝いていた。

ひと通り見物してから、今年からはじめたボルダリングをやりにジムへ。ホームジムと同じ系列店が名古屋城近くでオープンしたばかりであることが発覚していたので、マイシューズはちゃんと持参していた。普段は3級にチャレンジしているのだが、ジムが違うと勝手も違うし、雰囲気に慣れるのに時間がかかった。結果4級のある課題で大苦戦。でも、同じ課題にチャレンジしている同世代くらいの女性がいて、励まし合っていたら十数回目のトライでようやく完登。女性も自分のことのように喜んでくれて、とても嬉しかった。もうたぶん会うことはないけれど、見ず知らずの人とすぐに仲良くなれるのもボルダリングの魅力のひとつだ。

もうすっかり暗くなっていたので、名古屋駅近くの地鶏屋へ。店員さんがおススメしたのがシャモ串。一本約600円という超強気の値段設定だったが、「絶対後悔しないので」と言うので、押しに負けて注文。結果、後悔した。美味しいけど、他の焼き鳥との違いがよく分からなかった。早めにごちそうさまして、コインロッカーで荷物を回収し、新幹線改札口へ。やや消化不良だったので、天むすを購入し、座席で食べた。最後に名古屋らしさを堪能して、出張を終えることができた。

もちろん仕事で行っているわけだけれど、楽しく仕事をするにはモチベーションも必要だと思うし、そういう意味では中京だけでなく、福島や新潟、北海道出張は自分にとってとても大切なものである。

来週から関東圏のダブル開催がスタート。実質的に、年末まで一気に忙しい時期が続く。仕事量は増えるけれど、次の春の福島では毎週のように誘いを頂いているので(ホント優しい先輩ばっかり)、楽しみもたくさんある。マイナスな空気は作らず、気持ち良く仕事をしていきたい。

 

(串揚げを右手に満足げな加藤清正像)

 

美浦編集局 唐島有輝

 

 

唐島有輝

1993年7月11日生まれ。美浦調教班。

文中にも書きましたが、エッセルスーパーカップのきなこ味が大好きで、2日に1回は食べてます。あれ考えた人は天才です。ノーベルアイス賞与えるべきです。期間限定なのでしょうか、それともレギュラー化されるのでしょうか。今一番気になっているのはそれです。