盛り上がった天皇賞(青木行雄)

 先週の天皇賞はなかなか盛り上がった。阪神で行われた大阪杯、桜花賞は3万人に満たない入場者数だったので、5万枚限定での入場券発売はそこまでする必要があるのかなと思っていたが、結果的に入場者数は4万7千人台。完売とはいかなかったようだが、阪神の2戦に比べると遥かに大入り。勿論、ゴールデンウィーク中だったのが大きかったとは思うが、場内もかなり沸いていたように思う。

 レースは1週前の段階から本命はハヤテノフクノスケと決めていた。3勝クラスとはいえ、阪神競馬場リニューアルオープン記念は外からねじ伏せる強い勝ち方。勝ち時計も阪神大賞典を上回るもの。1週前追い切りも素晴らしい動きを見せていただけに、大きな期待を寄せていたのだが。引いた枠は大外。正直歓迎できない枠だとは感じていた。ただ、レースは序盤に少し掛かったものの、中団のいい位置に収まったので、これはいいぞと感じていたのだが。スムーズに直線に向いたが、追われてまったく伸びず11着の完敗。現状、GⅠでは力不足なのかということを痛感させられた。

 勝ったのは1番人気に応えてヘデントール。菊花賞では本命を打っていた馬だし前走の勝ちっぷりからも、対抗印と高い評価はしていたのだが。どうしても穴に行きたくなってしまう性分なので、本命を打ち切れなかった。今回の鞍上はレーン騎手だったが、落ち着いた騎乗ぶりは見事だった。自分のペースに徹しての中団追走。ジャスティンパレス、ショウナンラプンタあたりは早めに動いたが、ワンテンポ遅らせての仕掛けがラストのひと伸びにつながった印象。更にそのヘデントールをマークしての直線勝負となったのが2着のビザンチンドリーム。こちらも外国人騎手の騎乗だったが、うまく乗られたように思う。結局、終わってみれば外国人騎手のワンツー。3着は武豊騎手ということで、3連単は意外と安い配当だったのかもしれない(2万2千円台)。ラジオで単勝、複勝(2頭)の馬券をプレゼントするコーナーはハヤテノフクノスケとシュヴァリエローズでいっていたので、見事にハズレ。豊富な軍資金で勝負させてもらえるのに、最近このコーナーも非常に調子が悪い。

 レース後のお客さんの楽しみは竹内涼真さんのトークショーだったか。自分も遠目で少し覗いてみたが、多くの人で賑わっていた。17時頃まで結構長時間行われていたし、サービス精神もたっぷりで盛り上がっていたように感じた。このトークショー、まだ小倉競馬場に長澤まさみさんが来場したことがない。やたらと見上愛さんが来ており、正直めちゃくちゃ盛り上がっているというほどではなかった。見上さんも大河ドラマ出演を機に、このところ露出がかなり増えてきたので、今年もあえて見上さんというのも面白いかもしれないが、やはり長澤まさみin小倉競馬場にはかなり興味がある。

 ここから5週間は東京が主役。ただ、それが終われば間髪入れずに宝塚記念。メンバーは揃いそう。スペシャルゲストにどういう方が来られるのかも注目だが、ここも入場制限をしてくるのだろうか。どんな一日になるのか。次の関西でのGⅠを楽しみに待ちたい。

 

青木行雄(調教取材担当)

昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型

1993年入社。坂路調教担当。北海道開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。天皇賞当日のアフター競馬はラジオ関係者とちょっとメシでもとなったのだが、競馬場近辺はどこも満員。中書島までひと駅移動し、ぶらぶら歩いての店探しとなったのだが、路地裏にひっそりと佇んでいたカウンターのみの焼肉店がスマッシュヒット。ぜひとも再訪したいくらいの良い店だった。競馬場周辺が混んでくれていたおかげで、なかなかいい発見ができた。