はじめまして、今回からトレセン通信に加わることになった丹羽崇彰(にわたかあき)です。
普段は栗東坂路の調教班、夏は北海道に出張に来ています。今はまさに札幌で仕事をしているわけでございます。
自己紹介はいずれするとして、今回は今の時季しかできない話題に触れたいと思います。

 

タイトルにある「上がる」という言葉。

競馬ファンが「上がる」と言われて最も連想するのはレースの上がりでしょうか。「3Fを33秒台で上がって完勝」などという文章はよく目にするかと思います。

「今日が引退レースで、繁殖に上がる予定」というように、競走馬が現役生活を終え繁殖馬になる、という意味でも使われますね。

そしてもうひとつ。「上がる」には夏の時季にしか使わない「函館で使っていた馬が札幌に北上する」という意味があるのです。
函館競馬の終盤「今週レースに使って、来週上がる」などとよく関係者の間で使われたりします。

私も函館競馬終了とともに札幌に“上がって”きたので、その道中を紹介したいと思います。

函館―札幌間は道央自動車道を使ってその距離約300キロ。途中下道に下りた方がショートカットできるのですが、馬運車にならって私も高速道路オンリーで移動してみることにしました。

 

函館駅前の風景

・8月9日(月)9時20分、函館市のホテル(競馬場とそう離れていない)を出発。国道5号線を使って北上し、函館新道→道央道へ。

 

 

 

 

・10時45分、八雲のサービスエリアで休憩。曇っているが、噴火湾が綺麗に見える。その後、伊達市周辺でゲリラ豪雨に遭って恐怖を覚える。

 

 

 

・どうしても食べたかったので苫小牧で一旦高速を下りて、13時25分カレーラーメンを摂取。札幌に入るとまん延防止措置のためほとんど外食ができないので、ここはお許しください。

 

 

 

 

・15時に札幌北ICを下り、競馬ブック北海道支社に立ち寄って週刊誌をゲットし、15時15分に札幌競馬場。

 

 

ラーメンを食べていた1時間半ほどを除くと、移動時間は約4時間半。
北海道になじみがない方からすると、かなり遠いと感じるのではないでしょうか。

実際は上がる馬ばかりではなく、札幌競馬場で使った馬が函館に帰って調教する場合も多々あります。函館競馬場にはウッドチップコースがあり、調教場所とすれば札幌競馬場よりも優れていますからね。

今回車移動してヘトヘトになってしまったが、ローテーション次第で短期間に何往復もいる馬がいると思うと頭が下がります。

 

夏季限定の「上がる」

競馬ファンのみなさん、ちょっとカッコつけて使ってみてはどうでしょう。

こんな感じで、気楽なテーマでコラムを更新していこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

 

栗東編集局 丹羽崇彰

丹羽崇彰(調教担当)
1989年2月1日生まれ。2013年、キズナがダービーを勝った年にケイバブックに入社。 一応平成生まれなのだが、老け顔のため年相応に見られることはまずない。 競馬との出会いは大学時代のバイト先。元馬乗りの社員さんに誘われて初めて買った有馬記念(ヴィクトワールピサ)で万馬券が当たってしまい、のめり込むように。 普段は栗東坂路の調教や編集作業を担当。週刊誌の新馬紹介のコーナーを担当しているので、新馬の観察に特に熱を入れている。 北海道シリーズが大好き。今年で函館滞在5年目、札幌は2年目。