大雨の週末を抜け出したかと思えば、スッカリ気温が下がって乾燥肌とつま先の冷たさに悩まされる日々。皆様は元気にお過ごしでしょうか。

 早いもので今年も残りほぼひと月。

 ここまでの11カ月を振り返ってみると最終的にはがっかりすることが多かった。

 予想と馬券がひどかったのは自分のせいだから仕方ないけど、カープがセ・リーグ連覇を果たしながら日本シリーズに行けなかったのは、あってはならないことが起きたような気がして……怒りとか悲しいとかとは違う唖然としたような気分になってしまいました。

 ルールだから仕方ない。自分たちが3位で通過した時には当然、あり得ると思っていたのだから、最終的に受け入れなければならない。受け入れなければならないのは分かっていても、現行制度に文句を言いたくなってしまいました。

 あってはならないことといえば、大好きな相撲が大変なことになってしまった。

 せっかく、今年に入ってからは土俵を降りたらユニークな関取衆をあっちこっちで見かけるようになったのに、この1カ月は神妙な顔や疲れきったような表情しか画面に出てこない。九州場所も肝心な相撲の中身はほとんど語られることはなく、場外の話題ばかりで終始。

 挙句の果てには先場所優勝した横綱が引退。いろいろな意見が出るのは仕方ないけれど、ハッキリしたことがよく分からない現状。昨秋からの盛り上がりが凄かっただけに残念でなりません。

 そして、この1年で最も自分が苦労したのはチケットを手に入れること。これは相撲に限ったことではなく、毎年、夏場に一度は広島へ野球を観戦しに行っていたのに今年はついにいけなかった。

 それでも一度くらいは野球を見に行きたい。急きょ、雨で順延になった交流戦が月曜日に組まれ、ぶらっと横浜スタジアムまで出かけてみれば1時間以上並ばされて、ようやく球場に入れたのは2回の裏が終わったあと。

 野球も相撲も人気が復活したのは喜ばしいけれども、ちょっと限度があるんじゃないかと思ったりもして。

 そもそもチケットはもともと転売が目的で買っている人もかなりいるのだから困ったもの。せっかくコンビニなどで買いやすくなった今のシステムが完全に悪用されているような気がしてしまいます。

 そう考えてみると自分の興味のあることや、自分の周辺で行われていることだけではなくて、社会そのものにあってはならないことが氾濫しているのかもしれない。

 某大企業のデータの改ざんなどはその顕著な例かもしれない。一般的にはあり得ない話でも、彼らにしてみれば大したことではなく、内部の人間にとってはそれくらいはありだろうと思っていたのだろう。

 ちょっと話はズレたかもしれないけれど、結局、内側ばかり見ていると肝心のお客さんの目線とは大きくずれてしまっているのは野球も相撲も同じようなもの。チケットの売り方や、さまざまな問題が起きてしまったのはその最たる例かもしれない。

 競馬の場合もサークルが狭い分だけ、そんな状況に陥りやすいともいえる。我々の業界もそのあたりのことをしっかり意識しないと、ついつい、自分の都合だけで動いてしまうようなことにもなってしまいかねない。

 ただでさえ、緩んだ身体中にガタが来ていて、頭の方の冴えもスッカリなくなったかに思える現状。

 来年は体の老朽化対策をしっかり練って、緊張感を持って仕事しなければならない。

 そのためにはお医者さんにもいわれているように、まずはダイエットなのだけれども……この原稿を書くときでも周りにはちょこっとお菓子が置いてあって、手元にはコーラがある。まず、これを処分することから始めなければいけないのだけど……。

 とにかく、今年のJRAはあと1開催。いろんな面で帳尻が合うように頑張ります。

美浦編集局 吉田幹太

吉田幹太(調教担当)
昭和45年12月30日生 宮城県出身 A型
道営から栗東勤務を経て、平成5年に美浦編集部へ転属。現在は南馬場の調教班として採時を担当、グリーンチャンネルパドック解説でお馴染み。道営のトラックマンの経験を持つスタッフは、専門紙業界全体を見渡しても現在では希少。JRA全競馬場はもとより、国内の競輪場、競艇場、オートレース場の多くを踏破。のみならずアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、イギリス、マレーシア、香港などの競馬場を渡り歩く、案外(?)国際派である。