こんにちは。栗東の坂井です。

 栗東トレセンでは先週から、馬場の開場時間が1時間早まりました。開催日を除き、今の季節は朝6時から10時まで。この開場時間の変更時期は東西でズレがあり、美浦トレセンは3月10日から朝6時開場でした。このあたりの差は、日の出の時間に影響されているように思います。

 私たちの業務は基本的には締め切りありきなのですが、それはJRAの時間の流れがベース。出走馬や枠番の発表時間に年間通して変化がないので、早く始まったからといって早く終われるわけではなく、またその逆も同様。一番仕事をしやすいのは中間のこの季節だというスタッフは少なくありません。私もその一人です。

 トレセンの馬場開場時間は栗東の場合、現状の6時と、夏場の5時、冬場は7時のおおむね3パターン。非開催日の開場時間は厳寒期を除き4時間で固定されており、終わりの時間もそれに合わせて前後することになります。

 馬場開場時間の切り替えのタイミングは、栗東トレセンの場合は番組とワンセットで覚えている人がほとんどではないでしょうか。7時→6時の切り替わりは桜花賞翌週、6時→5時の切り替わりは宝塚記念翌週、5時→6時の切り替わりは秋競馬スタート、6時→7時の切り替わりは天皇賞翌週、といった具合。何となくざっくりと覚えているというスタッフは多いようで、その週が近づくと「来週から早くなるよね?」という確認作業があちこちで発生します。出遅れ(=遅刻)は許されません。時間が早まる時ほどこの作業が多くみられます。

 そんなわけで、季節の変わり目は馬場開場時刻の変わり目という感覚が、栗東トレセンは特に強いようです。桜花賞から春、宝塚から夏、秋競馬が始まって、天皇賞が終われば冬へ。レース名で季節を記憶するファンが多いのと同じでしょう。GⅠ以外でもむやみやたらに移設してほしくはないなあと感じるところです。

 JRAでは無観客競馬が2月29日から続いていますが、ファンが競馬場や関連施設を使用できない点を除けば、競馬そのものはほぼ通常通りに動いています。状況に生活リズムを合わせざるを得ず、体調を崩される方も多いと聞くなか、こうしてタイムテーブル通りに動けていることにもありがたさを感じる毎日です。

 こと、取材に関して言えば全く通常通りとはいかず、かなり制限のかかったなかではありますが、それでもスタッフ一同、読者の皆様にいい情報をお伝えできるよう頑張っております。読者の皆様におかれましても、なにとぞご自愛いただき、これからも一緒に競馬を楽しんでいただきたいと思うところです。

 

栗東編集局 坂井直樹

坂井直樹(調教・編集担当)
昭和56年10月31日生 福岡県出身 O型
2004年入社。トレセンへの車での入構は馬場開場30分前がリミット。6時開場の今なら5時半なので、必然的に起床は4時台に。晩酌を取るか睡眠を取るか、自制心との戦いの季節を迎えました。入社以来16シーズン、勝ったためしはありません。17季目の正直となるでしょうか。