今週から東の舞台は中山へ。西の競馬場で仕事をしている身だけに、当然レースはテレビ観戦となるのだが、このところ、どうも気になってしまうものがある。

 それはメインレース(芝)の時になると、内馬場へ向かう通路の壁によじ登って必ず新聞を振り回している人。有馬記念の時などはそこに警備員が配置されていたので阻止されたようだが、普段は9割方、その行為に及んでいる印象。馬だけ見とけばいいだけの話なのだが、一度気になりだすと目について仕方がない。その人にとっては、もはやそれが生き甲斐? 家に帰ってダイジェストかリプレイなんかを見て、悦に入っているのだろうか。つまらん。マークカードの大量投げ上げに匹敵するほどの迷惑行為なだけに、出入り禁止ぐらいの厳しい対処をJRAにはしてほしいものだが。

 これに並ぶ目障り行為といえば、小倉のゴール前ジャンプ。これも芝のレースに限定されるが、馬のゴールインの瞬間に合わせて馬場に背を向け、跳んだり手を振ったりというシーンは一度は見かけたことがあるのでは。レースのクライマックスを見ていないのだから、もはやファンでも何でもない。4角から直線半ばまでを映している、少し高い位置からのカメラにゴール前もしてしまえば、随分スッキリすると思うのだが、設置する場所がなかったりするのだろうか。

 ただ、こんな迷惑な輩というのは中央競馬ではごく一部。サクラローレルが勝った時の有馬記念なんかは酷かったが、最近ではゴール前でマークカードや新聞を投げ上げるシーンもほとんど目にしなくなった。レース前にターフビジョンで地道に呼びかけてきたのが、ちゃんとファンに届いているのだろう。最後の直線で勝ってる馬や騎手の名前を叫ぶのはまったく構わないわけで、ストレス発散はそちらの方でお願いしたい。

 こんなことが気になってしまうあたり、自分の器が小さいのか、はたまた年を取ったからなのか。まあ、本格的なGⅠシーズンも目前に迫っているだけに、気持ち良く競馬を観戦したいものです。

栗東編集局 青木行雄

青木行雄(調教担当)
昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型
1993年入社。坂路調教担当。札幌開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。1月はとんでもなく不調だったが、ここにきてちょこちょこいいところも当たり出すように。馬券もたまに儲かる日が発生してきた。4月の北海道旅行に向けて、貯金を作っておきたいところ。