いつもとは違う札幌出張(青木行雄)

 7年目の札幌出張が始まる。ただ、今年は例年とは随分様相が違う。まずは開催の半分だけの出張になったこと。これはオリンピックの関係で一旦、札幌→函館→札幌という日程になり、さすがに一回帰ってきてまた行くというのもどうかという考えに達し、丹羽TMに前半の札幌と函館をお願いすることに決定。その後、もともとの日程に戻ってしまったが、再変更はせず9週間北海道に行ってもらうことになったため。

 ということで今年は4週間の出張。これは今までで一番短い期間となる。平時ならちょっと物足りないと思うのかもしれないが、このコロナ禍にあっては正直言ってナシでもいいと思っていたくらい。

 大好きな大通りのビアガーデン、地元の知り合いの方との楽しい宴会、隠れ家的なバー、綺麗な女性のいる店。こういうのが今年は限りなく実現できる可能性が低い。勿論、出張のメインが遊びというわけではなく、仕事が第一ではあるのだが、こちらに関しても気乗りしない要素は満載。移動を少なくするため、裏函が中止に。その分、札幌に滞在している馬と騎手は例年の比ではないほどに多いよう。この原稿は追い日の前に書いているが、ポンと行っていきなり追い切りラッシュに対応できるのか、はっきり言って不安しかない。

 また現地からの放送などを見ていると、今年は他社の記者さんの顔ぶれが随分と変わっているようだ。人とすぐに仲良くなれるタイプではないだけに、ここもかなり緊張する。コロナ禍でどのみち無理だったかもしれないが、毎年一緒にゴルフに行かせてもらっていた関東の記者さんが、今年は来られていないよう。ここにも寂しさを感じる。

 関西エリアでは先週までの3週間競馬開催がなかったので、週末結構ゆったりとさせてもらったのは疑いようのない事実。本紙予想に、調教取材からぶっ通しでの開催業務となる土曜日のハードワーク。このあたりに体がついていけるかどうかも心配。何しろコロナの影響で運動する機会が減っており、ジムも月に数回行く程度(マスクを着けての運動はキツいので)。体力の衰えと体の重さは実感している。現地に入ってからの自転車通勤が、いくらかでもいい方に出ればいいのだが。

 札幌に行って何かいいことがあるのだろうかと、消極的なことばかり考えてしまう今回。両親の具合もあまり良くないので、この案件で緊急帰栗ということだけはあってほしくない。終わってみればあっという間だったなと感じるのが毎夏のパターン。今年もそういう感じで過ぎてくれればいいのだが、楽しみがほとんどないだけに、果たしてどうなることやら。

栗東編集局 青木行雄

青木行雄(調教取材担当)
昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型
1993年入社。坂路調教担当。札幌開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。ここ数日の関西の暑さは尋常でないだけに、涼しい北海道に行けるのは有り難いことなのかもしれないが、今年は本当にワクワク感がない。他の大都市に比べると意外に北海道は感染者が増えていないが、繁華街の激しさは東京並み。フラフラと足を運んでしまって万が一、専門紙から初のコロナ感染者となってしまっては、大問題に発展するだろう。とにかく我慢の4週間になりそうだ。