やはりこの話題に(青木行雄)

 先日、JRAから2020年の開催日割が発表された。来年は東京オリンピックが開催される関係で、ある程度の変更はあるだろうなと思っていたが…。最も驚いたのは、やはり夏場の西の主場開催が3週間もなくなってしまうこと。馬術競技があるため、獣医師と馬運車の確保を優先という記事を目にした。国を挙げてのビッグイベントなので、そう言われればもうしょうがない。その間は出馬投票の自ブロック制を採用しないということなので、新潟には関西馬が大挙出走ということになるのだろう。レースレベルがグッと上がりそうなので、楽しみな面もあることはあるが。私が出演しているラジオ中継も、対応が大変そう。新潟を主軸とするのか、札幌を主軸とするのか、まだ放送内容は検討中のようだ。

 それ以外では秋の関西も例年からは大きく様変わり。9月の阪神が中京に。大幅な改修工事が始まる京都はエリザベス女王杯、マイルCSが行われる開催が阪神でとなった。これはある程度、予想通り。むしろその後の2021年の年始から冬場の開催をどういう風にするのか、そこが気になる。

 また、有馬記念が久しぶりに最終日に行われることになった。これは大歓迎。ホープフルSがメインで行われるプラスワン開催もかなり定着、売り上げの面でも成功を収めているが、やはり有馬で終わりというのが一番しっくりくる。ただ、カレンダーを見るとこの形で運べそうなのは長くて2021年までか。28日が水曜となる2022年はまたプラスワン開催が復活しそう。そうなると有馬記念当日が28日の競馬の追い日となるので、かなりややこしいことになってしまう。

 夏の北海道開催は始まりが1週繰り上がり、合計13週の開催に。札幌が1週増えて7週間となった。札幌は例年、多くの来場者があり、場内も活気に満ち溢れているだけに、この変更はいいことだろう。ただ、函館の6週間は更に気温が低い中でのものとなりそう。4年前、自分が最後に出張に行った年も、半袖を着ることはまったくなかったが、その傾向に拍車がかかってしまいそう。

 と、ここまでいろいろと書いてきたが、個人的に一番注目していたのは年明けの西の10週間のダブル開催中、1週間の中休みがあるかどうかという点。これまでは、きさらぎ賞の週だけは2場開催となり、そこの開催日で有給休暇を取得。真冬の北海道に旅行するのが1年で最大の楽しみとなっていた。それが今年は休みなしで10週連続の開催に。1年だけのものであってくれと願っていたが、残念ながら2020年もこの形は変則的に継続。オーラスの高松宮記念の前週が一応2場開催となっているが、その替わりに金土日の3日間開催が組まれている。今年は日程をグーンと繰り下げて、マイラーズCの週に旅行することとなったが、来年はどうしよう。頭を悩ませることとなりそうだ。

栗東編集局 青木行雄

青木行雄(調教担当)
昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型
1993年入社。坂路調教担当。札幌開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。盛り上がったラグビーのワールドカップも決勝を残すのみ。野球の国際大会はあるが、有力選手が続々と辞退して、正直どの程度盛り上がるのかなといったところ。となれば、スポーツの主役は競馬になってくる可能性も十分。先日の天皇賞が最高のメンバーだったが、この後のマイルCS、ジャパンCあたりもいい馬が出走してくれることを願いたい。