京都競馬場が変わる(青木行雄)

 今週、JRAから京都競馬場の大幅な改修計画が発表された。整備工事期間は2020年2月から2024年3月という、かなり長期間に渡るもの。京都競馬は2020年11月から2023年3月まで開催が休止されるらしい。西の主場でこれだけ長い期間、開催が休止されるというのは、ちょっと記憶にない。それだけ大規模な工事で、工事終了後の完成予想図を見ると、かなりガラッと雰囲気が変わるようだ。

 最も変わるのはパドックか。京都といえば丸型で中心に大きな木がどっかと構えているのが特徴だったが、それが楕円形で他の競馬場と同じになるらしい。木もなくなってしまうようだ。ちょっと趣がなくなってしまう印象もあるが、正直あの木があることで見づらい面があったのも確か。まあ、悪くはないリニューアルだろう。ただ、歴史のある立派な木だっただけに、競馬場内のどこかに移設して記念碑みたいな感じで残してもらえれば嬉しいが。

 1コーナー寄りのグランドスワンスタンドは、完全に取り壊して作り変えられるようだ。これは大賛成。ファンエリアの部分に関してはこまめな改修が行われていたので、そこそこ綺麗なのだが、我々が仕事をする記者席や放送席があるゴンドラ部分はほとんど昭和のまま。とても中央競馬の施設とは思えないくらい、狭くてボロかったので、ようやく新しくなるのかと嬉しい気持ちでいる。競馬場に入場するアプローチのような部分も、随分広々として開放的になるようだ。

 栗東からは30分弱で行ける最も近い競馬場なだけに、ここが長期に渡って休催となると移動面でのキツさが付きまといそうだが、どうせやるなら大々的にやる方がいいだろう。仕事やプライベートで何度か東京競馬場を訪れたことがあるが、あの競馬場のハイグレードさと言ったら京都、阪神に比べたら3ランクくらいは上を行っている。この際、中に入る飲食店も思いっきり充実させて、競馬をしない人でも足を運びたくなるくらいのアミューズメント施設に生まれ変わってほしいもの。

 さて、この2年半弱の休催期間は一体どこの競馬場に振り替えるのだろうか。これも気になる。普通に考えれば、阪神と中京だろうが、これだけ期間が長いと芝の傷みもキツくなってくるかもしれないし、栗東からの輸送がスムーズな新潟なんかも候補に入ってくるのだろうか。とりあえずG1に関してはすべて阪神なのかな、と思ったりはしているが。

 工事が完全に終わる2024年3月といえば、約5年後。よほどのことがない限りは、まだこの会社でトラックマンとして働いているだろう。新京都競馬場の記者席でレースを観て、放送席でラジオの解説ができるよう、体に気をつけてまだまだ頑張っていかねば。

栗東編集局 青木行雄

青木行雄(調教担当)
昭和44年8月7日生 大阪府出身 A型
1993年入社。坂路調教担当。札幌開催時と西のローカル開催では本紙予想も担当。開催日はMBSラジオ「GOGO競馬サンデー!」、BS11「BSイレブン競馬中継」に出演。今週からは中京開催。ローカル開催時は行く機会がなく、自分の名古屋出張は1年でこの時期だけ。土曜は朝の調教取材があるため、基本は日曜の日帰り出張だが、またこっそりと前乗りする日も作ろうかなと企んでいる。