2013年中央競馬の時系列(山田理子)

 12月23日(祝月)阪神競馬第12RファイナルSを全馬が完走し、2013年のJRA全日程が終了した。オルフェーヴルのラストランに心が震え、ああ、いい一年だったと思う。2013年の中央競馬はどんな出来事があったのか、月ごとに時系列に振り返ってみる。
【1月】
・降着・失格制度に新ルール
 海外競馬主要国に倣い、パフォーマンス・到達順位重視の基準に変更。新ルール導入後の降着は11月3日の東京競馬第10Rに出走したアイムヒアー(8位入線9着)の1例だけ、失格はゼロだった。
・武豊騎手JRA史上初の通算3500勝
 11月17日にはGⅠ級通算100勝も達成。JRA通算最多記録を更新中で12月23日時点で3594勝。
・騎手不足により障害未勝利戦で2頭が出走取消
 JRAは早急に次開催の番組変更。土曜落馬→騎手不足→日曜出走取消の事態を避けるために日曜に2鞍組むことをやめた。また、11月には2014年以降は、騎乗騎手を確保するため障害戦を主に第3場で施行することを発表。
・安藤勝己騎手が引退
 地方競馬からJRAに移籍した第一人者。通算勝利は地方で3353勝、中央競馬で1111勝(うち重賞81勝、G1/Jpn1・22勝)。
【3月】
・戸崎圭太騎手が大井からJRAに移籍
 11月10日の東京競馬第1Rでは年間100勝を達成。レッドリヴェールの阪神JFで移籍後初、通算では2勝目となるJRAG1勝ち。
・「エイシン」で知られるJRA馬主・平井豊光氏逝去
【4月】
・岩田康誠騎手JRA通算1000勝
 本年はロードカナロアとのコンビで高松宮記念、安田記念、スプリンターズS、香港スプリントのG1・4勝。
・吉田豊騎手JRA通算1000勝
 メジロドーベルとのコンビでG1・5勝。これまでに挙げたJRAG1・9勝のうち8勝が牝馬でのもの。
・大種牡馬ブライアンズタイム死す
 放牧中に右後大腿骨骨折。28歳だった。三冠馬ナリタブライアンをはじめ、チョウカイキャロル、タニノギムレット、マヤノトップガンが輩出。
・名牝エアグルーヴ死す
 出産後の内出血で死亡。20歳だった。97年の天皇賞(秋)を制覇し、同年のJRA年度代表馬に。母としてアドマイヤグルーヴ、ルーラーシップを送る。
【5月】
・ブライアンズタイム産駒JRA通算1600勝
・日本ダービー80周年記念
 キズナ(絆)が制覇。東京競馬場には前年比121.1%の13万9806人が詰めかけた。
・日本ダービー1着賞金増額、有馬記念と並ぶ2億円に
【7月】
・セレクトセール活況、売却総額、売却率とも過去最高
 2日間の売り上げは100億円超え。1歳馬セール最高価格はシーズオールエルティッシュの2012(牡、父ディープインパクト、近藤利一氏が落札)。当歳最高価格はアゼリの2013(牡、父ディープインパクト、(有)デスクバレットが落札)。
・幸英明騎手JRA通算1000勝
 03年にスティルインラブで牝馬三冠を達成。12年の年間騎乗回数1081はJRAの最高記録。
・キングカメハメハ産駒史上最速JRA通算800勝
 本年は通算178勝。JCダートをベルシャザールが制し、初のJRAダートG1馬が出る。
・ディープインパクト産駒史上最速JRA500勝
 本年は通算203勝で、2年連続総合リーディング首位。キズナ、ジェンティルドンナ、トーセンラー、ヴィルシーナ、アユサンがG1を制した。
・柴崎勇調教師逝去
・デュランダル死す
 03、04年マイルCS、03年スプリンターズS優勝。
【8月】
・外国人騎手受験要項を明文化
 ミルコ・デムーロ騎手がJRA騎手免許試験を受験したものの不合格に。
・トウカイテイオー死す
 91年に皐月賞、日本ダービーを制す。95年には顕彰馬に選出される。
【9月】
・JRA賞騎手3部門の決定基準をJRAのレースに限定。地方海外を含めた賞に「MVJ」を新設
【10月】
・凱旋門賞オルフェーヴル2着、キズナ4着
 またも2着。69年のスピードシンボリ以来述べ15頭となる日本馬の凱旋門賞挑戦だったが、悲願達成はならず。
・福永祐一騎手JRA重賞通算100勝
 秋にはエピファネイアの菊花賞、ジャスタウェイの天皇賞(秋)で2週続けてG1制覇。本年重賞勝ちは6勝。
・社台グループ、ノヴェリスト購入
【11月】
・フジキセキ産駒16世代連続JRA重賞利記録
 JRA新記録。東京スポーツ杯2歳S(G3)のイスラボニータで。11月にはJRA通算1400勝を達成。
・増本豊調教師逝去
【12月】
・ロードカナロア、レース史上最大着差で香港スプリント制す
・高田潤騎手初の障害リーディング首位
・オルフェーヴル有馬記念で8馬身差大勝!
 ラストランを勝利で飾る
・角居勝彦調教師11年以来2度目の全国リーディング首位
・福永祐一騎手11年以来2度目の全国リーディング首位
■サマーシリーズチャンピオン
スプリント:ハクサンムーン
2000:トウケイヘイロー
マイル:フラガラッハ
ジョッキーズ:岩田康誠

2014年もよろしくお願いします!

栗東編集局 山田理子